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基本的に写真ブログ。画像多いのでパケ死注意。

current #4 "縮小するカメラ業界"

 

終日前、ニコンに関する、かなりセンセーショナルなタイトルの記事がビジネスジャーナルよりリリースされました。

 

売上が昨年比24%減の4500億円、最終損益は420億円の赤字となり過去最悪に。

 

また昨年はオリンパスが映像事業を売却し、事実上の撤退を発表。新たに「OMデジタルソリューションズ株式会社」として再出発、というのも皆さん記憶に新しいかと思われます。

 

カメラの出荷台数

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データ:CIPA (一般社団法人カメラ映像機器工業会

そもそもカメラ業界全体としてどうなの?と言うとこれも芳しくありません。カメラの出荷台数は減り続ける一方で、2020年はピーク時である2010年の1/13以下の数字です。決して新型コロナウィルス感染症による一時的な影響だけが原因ではありません。ここ10年ほどは業界全体として市場規模が縮小し続けています。

このグラフを見て「レンズ交換式カメラはまだ何とかなるんじゃない?」と考えた方もいると思いますが、ここまで全体として市場が小さくなっていると、今までのような規模での開発や機種展開は出来ないのではないかな?と思います。やはり経営の安定化のためにはある程度の事業縮小が必要でしょう。最近の殆どのカメラメーカーは事業の多角化や縮小を進め、経営への影響を小さくしています。

 

リコーイメージングは?

我らがリコーイメージングですがこちらも少し微妙な状況です。2019年の決算では3600万円の黒字でしたが、2020年は再び赤字に転落。

 

 

リコーの第20次中期計画発表では山下社長はSmart Vison事業について

 

「カメラ事業は、量をたくさん作って売るという大量生産、大量商品の競争になっていた。だが私自身、GRとペンタックスを担当してきて感じていたのは、使っているお客さまはブランドを愛していただいているマニアともいえる人たちであり、大量に売れるモデルではないが、ファンがいる。そのため、未来に残していく方法はないかと考えている。共感をしていだたける方がいれば、連携も辞さず、出資も辞さずと考えている。だが、売却するとなると責任を持てない状態になる。この部分はよく考えていかなくてはいけない」

 

と述べました。少し含みのある発言でなんとも言えない感じではありますが、「このままではやっていけない」旨は感じられます。是非とも頑張ってほしいところです。