introduction #7 "修二会"
みなさん「修二会(しゅにえ)」はご存知ですか?「お水取り」「お松明」と言ったほうが分かりやすいかもしれません。修二会は、奈良県の東大寺において、古代から受け継がれる、人々の幸福を願う伝統行事であります。
修二会が始まったのはなんと天平勝宝4年(752)。今まで1260年以上、一度も絶えることなく続いてきました。
修二会は3月1日~14日にかけて行われますが、3月12に「お水取り」といって、井戸から観音様に「お香水」を汲み上げる儀式があり、その行を務める「練行衆」の道明かりとして、夜に大きな松明に火が灯されます。これが「お水取り」「お松明」と言われる所以です。
一般的に皆様が想像する修二会、というのは燃え上がる大きな松明を振り回す場面だと思います。この「魅せる」要素が加わったのは江戸時代頃とされ、修二会の長い歴史の中では比較的最近の話になります。本来この部分はあくまで練行衆の道を照らすための「明かり」であり、メインの儀式ではないのですが、その圧倒的な松明の迫力に魅せられること間違いナシでしょう。
ここではその写真のいくつかを、お見せしたいと思います。
階段を登る童子。松明を持つ人達は「童子(どうじ)」と呼ばれます。
童子たちはこの大きな松明をグルグルと振り回したり持ったまま二月堂の廊下を走り回ります。これによって落ちた火の粉を浴びると健康になる、と言われており、燃えかすをお守りとして持ち帰る人も多いです。
最終日(14日)には10本もの松明が一度に並び、火の粉が滝のように流れ落ちます。壮観です。
今年は新型コロナウィルス感染症対策の関係で、一部の拝観が制限されるようです。ご覧になりたい方は注意。
3月1日~11日
基本的に拝観は可能。場所が一定人数に達すれば、その時点で入場を制限。
3月12日~14日
原則拝観は不可。5時以降は二月堂周辺も封鎖。
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